一塁走者がリードを取ったところへ牽制球。送球は一塁手の頭上を越え、そのまま場外へ出ました。走者は一塁と二塁の間にいましたが、どこまで進めるのでしょうか。
この場面では三塁まで進めます。野手の送球が場外へ出た場合、WBSCのファストピッチ公式規則では、送球が野手の手を離れた時点を基準に二つの塁が与えられます。走者がその時点で最後に触れていたのは一塁。一塁から二つ先は三塁です。
今回の場面:一塁への牽制が場外へ
1死・一塁。投球後、一塁走者は一塁から短くリードしています。投手が一塁へ牽制球を投げた瞬間、走者は一塁と二塁の間にいます。球は一塁手を越えて一塁側の場外へ出ました。ここで扱うのは投球でも打球でもなく、野手による送球です。

基準は「球が手を離れたとき」
WBSCのファストピッチ公式規則5.11の「二つの塁の進塁権」では、野手の送球が競技区域外へ出た場合、送球が野手の手を離れた時点が基準とされています。球が場外に出た瞬間や、走者が二塁へ向けて走り出した瞬間を基準に数えるわけではありません。
今回、走者は送球時に一塁と二塁の間にいましたが、二塁にはまだ触れていません。最後に触れた一塁を起点に、二塁、三塁の順で二つの塁が与えられます。もし送球が手を離れる前に走者が二塁へ到達していたなら、起点は二塁になり、二つ先は本塁です。走者の見た目の位置だけで判断しないことがポイントです。
悪送球なら必ず二つ進める?
いいえ。送球がそれただけで自動的に二つの塁が与えられるわけではありません。球がプレーできる区域内にとどまる間は球が生きており、走者は先の塁を狙えますが、守備側にアウトにされる危険もあります。今回のように送球が場外へ出ることが、二つの塁の進塁権を考える条件です。
また、投球が捕手を抜けて場外へ出たケースと、牽制の送球が場外へ出たケースは同じではありません。WBSC規則5.11では、前者は原則として一つの塁、後者は二つの塁の進塁権として分けられています。「暴投」という日常的な呼び方だけで、どのプレーかを決めないようにしましょう。
判定を見るときの三つの確認点
- 球は投球・打球・送球のどれか。今回は投手が一塁へ投げた牽制の送球です。
- 球は場外へ出たか。場内にとどまる悪送球とは扱いが異なります。
- 送球が手を離れた時点で、走者が最後に触れていた塁はどこか。今回は一塁です。
与えられた塁へ進むときも、二塁、三塁を順に踏みます。塁を空過した場合は、守備側の適法なアピールでアウトになる可能性があります。
結論
一塁走者への牽制の送球が場外へ出て、送球時に走者が最後に触れていた塁が一塁なら、WBSC規則上は三塁まで進めます。覚える順番は「球の種類 → 場外に出たか → 送球時に最後に触れた塁」です。実際の試合では、場外線などの大会要項も確認してください。
参考:WBSC 2026–2029 Official Rules of Softball, Fast Pitch 5.11(a)(ii)(2)、5.11(b)(ii)、5.9(j)。
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本文の場面図とアイキャッチは説明のために制作した再現イメージです。実際の試合の記録や判定の証拠ではありません。






