二塁手がグラブではじいたゴロが、一塁から二塁へ走る走者の足に当たった。「打球が当たったからアウト」と思う場面ですが、野手に触れた後のフェア打球で、走者が接触を避けられなかった場合は、その接触で走者アウトにはなりません。
この記事では、WBSCファストピッチ規則に基づき、接触の順番と適用条件を整理します。
今回の場面:グラブに当たってから、走者の足へ
1アウト一塁。打者がフェアのゴロを打ち、一塁走者は二塁へ向かいます。二塁手が左グラブを伸ばしますが、球はグラブに当たって方向を変え、すぐ近くを走っていた走者の下腿に接触しました。走者は急な跳ね返りを避けられず、球を蹴ったり、野手の守備を妨げたりしていません。

判定のポイントは「接触の順番」と「避けられたか」
WBSC規則5.10.4(f)は、投手を含む野手に触れた後のフェア打球について、走者が接触を避けられなかった場合を、走者アウトにしない場面として定めています。
- フェアの打球であること。
- 走者に当たるより先に、野手に触れていること。
- 走者が球との接触を避けられなかったこと。
「野手が触ったから、何をしてもセーフ」という規則ではありません。今回の例では、この条件を満たし、別の守備妨害もないことが前提です。

接触しても、そこでプレーが終わるわけではない
この条件の接触だけでボールデッドにはならず、ほかにプレーを止める理由がなければ続行します。走者に二塁への安全な進塁が保証されるわけでもありません。
たとえば今回の一塁走者は、打者が走者になったことで二塁へ進む必要があります。その後の守備で、二塁に到達する前に適正なフォースプレーが成立すればアウトになります。「打球との接触ではアウトにならない」と「その後のプレーでもアウトにならない」は別です。
同じ結論を当てはめない場面
- 野手に触れる前の打球:未接触のフェア打球に関する条件で判断します。今回の「野手に触れた後」の扱いとは分けます。
- 球を故意に蹴る、守備を妨げる:野手が一度触れた球でも、守備妨害の検討が必要です。特に、打球を処理しようとする野手への妨害は、故意でないなら常に許されるわけではありません。
- 野手が投げた送球:打球ではないため、この記事の条件をそのまま当てはめません。
実際の場面では、走者に当たった瞬間だけでなく、その直前に球が何に触れたか、走者と野手がどのように動いたかを見ます。
公式根拠と確認範囲
WBSC Official Rules of Softball Fast Pitch 2026–2029の5.10.4(f)(野手に触れた後の避けられない接触)、5.10.3(c)(i)〜(iii)(未接触打球・故意の蹴球・守備妨害)、5.10.3(a)(iii)(フォースプレー)を参照しています。
確認日:2026年11月4日。国内JSA当年度規則全文と各大会の特別規定は未照合です。国内大会では採用規則を確認してください。画像は場面を説明するAI挿絵であり、実際の審判判断を記録した写真ではありません。
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