投手はまだボールを投げていない。それなのに球審から「ストライク!」。ソフトボールには、投球のコースや空振りとは別に、打者の準備の遅れによってストライクが加わる規定があります。
ポイントは、球審の「プレイ」の指示後、打者が時間内に打者席で構えたかどうか。ここではWBSCの2026〜2029年ファストピッチ規則をもとに、10秒の規定と判定後の扱いを整理します。国内大会では、その大会が採用する当年度の規則・特別規定も確認してください。
投げていなくてもストライクになる条件
球審のプレイの指示後は、10秒以内に打撃姿勢をとることがポイントです。単に打者席へ入れば準備が済む、という説明では不十分です。WBSC規則5.4.2(b)はプレーボール宣告後10秒以内に打者席で位置につく義務を定め、5.4.3(d)(v)は時間内に打者席へ入らない場合に、実際の投球がなくてもストライクが宣告されます。
「まだ投げていないから、ゆっくり準備しても大丈夫」とは限らない、ということです。
具体例:手袋を直している間にストライク
1アウト・走者なし、カウントは0ボール0ストライク。球審がプレイを指示しましたが、打者は打者席の外で手袋を直し続けています。タイムが認められている場面ではなく、10秒以内に打者席で打撃姿勢をとりませんでした。
この場合、投手が投げていなくてもストライクが1つ加わり、0ボール1ストライクになります。この例は三振ではなく、アウト数も1アウトのままです。
「打席の外にいる」だけで決めない

見ておきたいのは、球審がプレイを指示したか、そこから時間が経過したか、そしてタイム中ではないかという流れです。打席の外に立っている静止画だけでは、遅延によるストライクかどうかは判断できません。
また、投球と投球の間に打者席を外すケースには別の規定と例外があります。「打席の外に出たら、いつでも10秒までは自由」という意味ではありません。
走者がいたら進塁できる?
この10秒の規定によるストライクでは、ボールデッドとなり、プレーは止まります。走者は塁へ戻る扱いなので、判定の間に走っても、そのまま進塁できるわけではありません。
打席に入る前に準備しておこう
- 手袋やヘルメット、バットの状態は、安全な待機場所で先に確認する。
- 球審の声と動作に注意し、プレー再開を見落とさない。
- 用具の不具合や体調の問題があれば、無理に急がず球審に伝える。
- 自分の判断だけで準備を続けず、試合が止まっているかを確認する。
打つ前の準備も打席の一部です。打撃に集中できるよう、チームでも再開の合図を共有しておきましょう。
まとめ
投球がなくても、打者側の時間違反でストライクになることがあります。「何球投げたか」だけでなく、プレイの指示からの経過と、打者が位置についたかに注目すると理解しやすくなります。
根拠:WBSC Official Rules of Softball Fast Pitch 2026–2029 5.4.2(b)、5.4.3(d)(v)。本記事は国際規則に基づく説明です。当年度JSA規則本文との照合は未完了のため、国内大会への適用は大会の規則を確認してください。
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