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みなさん、ソフトボールはブラジルでも行われている競技って知っていましたか?サッカーのイメージが強いブラジルですが、ソフトボールも普及しているんです。

今回、ソフトボールを普及させるべく、JICAボランティアの指導者としてブラジルで活動されている高橋さんにお話をお伺いしました。


 

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◎JICA青年海外協力隊募集のページを見てブラジルへ

Q:これまでの経歴を教えてください

A:小学校1年生の終わりに友達のお兄さんに誘われて少年ソフトボールチームに入りました。そこから横浜市立鶴ヶ峯中学校ソフトボール部、神奈川県立大和高校ソフトボール部主将、日本大学ソフトボール部副主将を経て、指導者として横浜市旭区代表の少年ソフトボールチームのコーチを2期やらせていただきました。その後、新卒でJICAボランティアになりました。

そして2018年7月より、ブラジルのサンパウロ州アチバイア市のアチバイア日伯文化体育協会に所属し、ソフトボールチームの指導や協会の活動のお手伝いをしています。普段は平日には9歳から17歳の選手の指導を一人で担当していて、土日は各カテゴリー(9~10歳、13歳以下、15歳以下、17歳以下)のチームの監督とともに指導を行っています。

Q:なぜJICAで活動されているのですか?

A:昔からテレビの影響やカンボジアのスタディツアーに参加したり東南アジアへ旅行した経験から国際協力には興味があったので、JICA青年海外協力隊募集のホームページを見るとソフトボールの職種が!ソフトボール指導員資格をたまたま持っていたこととコーチの経験が自信となり受験することにしました。

◎ブラジルのソフトボール事情とは?

Q:ブラジルでソフトボールはどのぐらい普及されているのでしょうか?

A:正確なソフトボール人口は把握していませんが現在、各年齢カテゴリーのブラジル国内最大の大会に出場するチームは8~10チームです。しかし、競技人口は年々減っていて、チームが無くなったり2チームが統合することもよくあります。また、地理的障害や経済的な面で出場できないチームもあります。

ブラジルのソフトボールチームは子供から大人までのカテゴリーがある団体やチームに入ると何年も所属することができます。プロや実業団がない為、ブラジル代表の選手も普段はそのチームに所属し練習を行っています。

Q:日本との違いって何かありますか?

A:選手、保護者、指導者の立場が対等だと思います。保護者と指導者が共に団体を盛り上げようと活動したり、選手のことについて話し合っている姿からそう感じます。また、指導者が選手や保護者と合わない場合にチームを移籍することがよくあります。

私も指導をしていると選手から「センセイ、Gostei!(気に入った)」などと練習メニューに対して感想を言われたり、すぐに休憩してもいいかを聞かれます。関係が対等なので、体罰や練習のしすぎ、水分補給不足で倒れてしまうなどの問題はほとんど聞きません。

また、練習は基本的に自由参加です。学校が午前と午後に分かれていて、通う時間帯が異なっていたり、ブラジルでは、土日は家族で過ごすのが優先されるためか旅行や親族に会うということで練習を休む子もいます。補足ですが、治安の面から練習には保護者の送迎が必須です。


 

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◎ブラジルでの活動について

Q:ブラジルでの課題や苦労していることはありますか?

A:日本との違いで述べたこともそうですが、好きな練習はとことんするけど苦手な練習はさぼりがち、チームプレーを日本よりは重んじないという面があります。なので苦手な練習の重要性やチームで頑張ることの意義を分かってもらったり、地味な練習を楽しくする方法を模索しています。

また、まだまだ私のポルトガル語がうまくないので伝えきれませんが、結果ではなくそこまでの姿勢や過程を褒めるように意識しています。保護者の方々の理解を得て選手の練習への参加率を上げるのも課題です。

Q:日本でのソフトボール経験が活きたことはありますか?

A:中学校時代に教わった礼儀やチームプレイの大切さと、高校時代に自分たちで決めていた練習メニューを決めていた経験が大いに役に立っています。

私の任期は2年なので、その後は選手一人一人が自分で課題や練習するべきことを考えて実行できるようになればいいなと思っています。

◎日本がブラジルから学ぶこと

Q:日本のソフトボールが取り入れた方が良いこととかありますか?

A:たくさんありますが、その一つが閉会式です。ブラジルの野球・ソフトボールの閉会式はチームの表彰に続いて防御率賞、打点賞、ベストナインなど数多くの個人賞がありトロフィーが貰えるのですが、その渡し方が素敵で、他チームの監督から渡されて一緒に記念撮影します。

トロフィーや写真など形で残るものが貰えると子供たちのモチベーションにもなりますし、戦った後に敵味方関係なく純粋に大人も子供も祝福しあうことは日本でも取り入れたらいいなと思います。

※表彰式の様子

Q:最後に今後の抱負を教えてください

A:日本的な指導を押し付けるでもなく、ブラジル式の指導に染まるでもなく、勉強しながらその中間で子供たちに合う指導を探し続けたいと思います。また、私は2代目になりますが、後任のボランティアが来るとは限りません。そのため、今後指導者になる選手が出てきてほしいとも思っているので、そこも意識しながら活動していきたいです。

日本の人たちに少しでも日系社会のこと、ブラジルのソフトボールのことを知ってもらえるように情報発信していきたいです。JICA2018年1次隊のブラジル野球隊員とリレー形式のブログをやっているので是非ご覧下さい。(http://brazilbaseball.livedoor.blog/

まとめ

ソフトボールのみならず日本のスポーツ全体的にみても学ぶことが多い事ばかりでした。近年、指導方法は変わりつつありますが、結果にこだわりすぎて、体罰や選手が限界にも関わらず無理をさせる指導はまだまだ存在していると思います。選手、保護者、指導者が対等で褒めて伸ばすスタイルは向き不向きあると思いますが、今後のあり方なような気がしました。高橋さんありがとうございました。

【プロフィール】
髙橋優菜(たかはし・ゆうな)
神奈川県立大和高校で主将を務めたのち、日本大学で副主将を経て新卒でJICAボランティアになる。現在はブラジルで9歳から17歳の選手の指導を行う。

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