車椅子ソフトボールをご存知でしょうか。もともと発祥はアメリカで、約44年前から全米選手権が行われています。日本では2012年に日本代表をチームを結成したのがスタート。2028年のロスパラリンピックでの正式種目入りを目指し、注目を集めています。今回は、そんな車椅子ソフトボールについてわかりやすく解説していきます。
 

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1.車椅子ソフトボールとは?

車椅子ソフトボールとは?わかりやすく解説
アメリカのサウスダコタ州スーフォールズで生まれた車椅子ソフトボールの初期のチーム「スーウィーラーズ」を筆頭に、アメリカ中西部の都市には1970年までに多くの車椅子ソフトボールチームが誕生しました。2015年には、ジュニアチームも含めて80団体以上がNWSA(全米車いすソフトボール協会)に在籍し、ボストンレッドソックスやシカゴカブスなどのメジャーリーグチームのサポートを受けて運営しているチームも多いんです。

日本では、2013年4月にJWSA(日本車椅子ソフトボール協会 ) が発足し、同年7月には第1回全日本車椅子ソフトボール選手権大会が開催されました。

2.車椅子ソフトボールのルール

車椅子ソフトボールのクラス分け

はじめに、車椅子ソフトボールのチームには持ち点制度が設けられており、障がいに応じて男子チームはクラスI(1点)〜クラスIII(3点)に分けられます。また、すべてのチームは出場選手の中に頚椎損傷またはそれに準ずる選手に当たるクラスQ(0点)を最低1人は入れなければならず、ゲームに参加している選手の合計持ち点が21点を超えてはならないというルールがあります。

クラスI・・・腹筋、背筋の機能がないもしくは弱く、座位バランスが悪い。主に損傷部位が T-7 以上。
クラスII・・・腹筋、背筋の機能があり、バランスが保てるが、下肢の機能および旋回動作が弱い。
主に損傷部位が T-8 から L-2。
クラスIII・・・下肢の機能があり、旋回動作も十分にできる。主に L-3 以下または下肢切断。健常者も含む。
クラスQ・・・頚椎損傷者。またはそれに準ずる上肢に障がいがある。

持ち点は、クラスI、II、IIIがそれぞれ1点、2点、3点で、クラスQが0点です。日本では車椅子の選手と健常者の選手が同じチームでプレイすることもあり、健常者はクラスIIIに含まれるため3点となります。そして、もしチームにクラスQの選手が不在の場合ですが、9人で守備を行い、打順10番目は自動的にアウトとなります。その場合、チームの持ち点はそれぞれの点数からマイナス1.5点となり、健常者はクラスIIIなので1.5点ということになります。持ち点は19.5点以内になるようにします。代打または代走を入れる場合でも、持ち点超えてしまう交代は認められません。

車椅子ソフトボールで使用する用具

・フットプラットフォームのついた車椅子を使用
・ボールは 16 インチソフトボールを使用

車椅子ソフトボールのルール

・1チーム10人。ただし、クラスQが不在の場合は9名でOK
・5回10点コールドとし、最大7イニングまでとする
・審判は2人制とし、塁審、球審各1名とする
・全打席1ストライク1ボールから開始する
・2ストライク後のファウルはアウトとする

車椅子ソフトボールでの投球

スローピッチ・ソフトボールのストライクゾーンは、次の条件を満たすものとします。
・投手の手から球が離れて本塁に達するまでの間、アーチを描かなければならない
(アーチとは地面から1.5m〜2.7mの空間)
・下手投げで適当なスピードであること
・ストライクは本塁を通過したときに判断される
・投球は打者の捕手側の肩から、両膝の本塁上を通過するように投げる
・守備側チームが、投球せずに故意に打者を一塁に歩かせるため、投手、捕手
監督が球審にその旨を通告すれば故意四球「Walk」となる
 

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車椅子ソフトボールでの攻撃方法

車椅子ソフトボールとは?わかりやすく解説_バッティング
・キャスターや後輪を含む、1つ以上の車輪がベースに触れていれば触塁とみなす
(転倒防止のキャスターは除く)
・走者は車椅子に座っていなければならず、ベースタッチは1つ以上の車輪、手でベースに触れている場合のみとする
・走者が車椅子から落ちてしまった場合、その場所から再度乗らなければならない
・ベース上で車椅子から落ちてしまった場合、体の一部が車椅子に触れていればベース上にいる扱いとなる
・走者は地面や他者の車椅子が止まる場所に手足を出してはいけない
・打者は打つときに地面に下肢を接触させてはいけない
(触れた場合はボールデッドになり打者はアウト。走者は元のベースに戻らなければならない)

車椅子ソフトボールの守備について

・ボールが投手の手から離れるまで、すべての内野手は内野制限ラインの上か、内側にいなければならない
(違反した場合、審判はすぐに打者を一塁に進める。その違反はフォアボールとみなす)
・ボールが投手の手から離れるまで、SFを除くすべての外野手は外野制限ラインより後ろにいなければならない
・野手は地面に足をつけた状態でプレーをしてはいけない
・選手が車椅子の座席から臀部が離れているリフティングは不正行為とされ、ドデッドボールとなる

3.まとめ

今回は車椅子ソフトボールのクラス分けやルールについて解説させていただきました。車椅子ソフトボールには特有のルールがあるため、ルールをおさらいしてから観戦すればもっと楽しめること間違いなしです。まだ知らない人も多い車椅子ソフトボールですが、これからますます注目を浴びるでしょう。試合を見る前に、ぜひルールを要チェックしてみてください。

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