ソフトボールにおけるメンタルトレーニングを全7回に分けて解説しております。前回は集中力ついて解説させていただきました。最後のテーマは、「コミュニケーション」について解説させていただきます。
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コミュニケーションとは
連勝に次ぐ連勝、奇跡の大逆転、まさかの番狂わせ。個人に理想的な心理状態(ゾーン)があるようにチームにも理想的な心理状態があると言われています。こうした状態にあるチームは、「波に乗った状態」、「自信に満ち溢れている」、「逆境でもチームとしての強さとまとまりがある」と言えます。チームとして強くなるためには、選手がお互いを理解、信頼することが重要です。そこで必要なのが「コミュニケーション」です。
みなさんは、普段、チームメイトとどのようなコミュニケーションをとっていますか?強いチームのコミュニケーションはポジティブであり、弱いチームのコミュニケーションはネガティブなものです。ポジティブなコミュニケーションはお互いの信頼を高め、試合場面では、チームに自信を持って挑むことができます。ネガティブなコミュニケーションはお互いの欠点に目が行き、ミスを恐れながらプレーをする原因を作ってしまいます。
コミュニケーションを生み出す方法
毎日の練習でポジティブなコミュニケーションを生み出すために効果的な方法が「挨拶」です。この挨拶も意識を変えるだけで、チームをポジティブに変えるためのコミュニケーションになるのです。効果的なコミュニケーションを行うためには、まず「笑顔」がポイントです。挨拶する人は笑顔を作ることによって、自分自身のプラス思考のトレーニングになります。そして、語尾を上げながら明るくポジティブな挨拶を心がけましょう。ポジティブな挨拶をすると、挨拶をされた側の人からも自然と笑顔で明るい挨拶が返ってきます。つまり、「プラス思考は伝染する」ということなのです。
プラス思考がチームに習慣化されていくと、毎日の練習から“欠点”ではなく、良い点に目が向くようになります。弱いチームほど欠点探しの反省会が多いものですが、プラス思考のチームは、武器やできるようになったことを見つけ、試合で自信を持って挑むようになります。是非、チームにプラス思考の習慣が身につくように、選手一人一人のコミュニケーションをポジティブにチェンジしていきましょう。
【トレーナープロフィール】
鮫嶋 優樹(さめじま・ゆうき)
神奈川県出身。東海大学体育学部出身。大学卒業後大学院に進学し、本格的にメンタルトレーニングを学ぶ。国体チームのメンタルトレーニングコーチをつとめ、講習実績も多数。