第3回ではやる気をあげるための目標設定について解説させていただきました。今回のテーマは「セルフコントロール」。プレッシャーのかかる場面でもいつも通りのパフォーマンスを発揮するために自分の心理状態をコントロールする方法ついて解説していきます。

【第1回メンタルトレーニングとは】

【第2回自己分析】

【第3回目標設定】

【第4回セルフコントロール】

【第5回セルフトーク】

【第6回集中力】

【第7回コミュニケーション】

瞑想している写真
 

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セルフコントロールって?

セルフコントロールとは緊張やリラックス、思考や感情、集中などを自分でコントロールすることを言います。

ソフトボールをはじめとしたベースボール型の競技では、「ノーアウトランナー満塁・・・一打逆転負けの守備がミス出来ない場面」「最終回ランナー3塁・・・一打同点のチャンス!」といったように、ピンチやチャンスの場面がはっきりしている特徴があります。そんなピンチやチャンスの場面で皆さんは最高のパフォーマンスを発揮できますか?

こういったプレッシャーのかかる場面でもいつも通りのパフォーマンスを発揮するためには、「セルフコントロール」のスキルを磨くことが必要です。まずは、「プレッシャー」はあなたの敵ではないということを知っておきましょう。

「プレッシャーは敵でしょ?」と疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。第2回「自己分析」の記事で紹介したように、理想的な心理状態「ゾーン」に入るためには、緊張しすぎず、リラックスしすぎずのほどよい緊張感のある状態を作ることが求められます。

つまり、あなたがチャンスの場面で打席に立った時に感じる「プレッシャー」は、考え方次第で最高の準備につながるということです。チャンスを「楽しむ」というプラス思考の考え方が“セルフコントロール”のスキルを高めるための重要な要素となります。

メンタル面の弱い選手は、チャンスの場面であるにも関わらず「自分がチャンスを潰してしまうのではないか?」といったマイナス思考をしてしまうため、ミスしてしまう可能性を自分で高めてしまっているのです。ポジティブなイメージを作ることを毎日の練習からトレーニングしていきメンタルを強くしていきましょう。
 

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深呼吸でプレッシャーに勝つ

次に、プレッシャーをはねのけるためのテクニックの1つとして「深呼吸」について紹介していきます。

例えば、打席に入った時に緊張すると心拍数が高まり、呼吸が浅く速くなっていきますが、ここで効果的な“深呼吸”をすることで、心身ともにリラックスを感じ、パフォーマンス発揮を促進します。

これで変わるの?と疑問に思われる方もいるかと思いますが、呼吸と心理面は密接につながっているため、呼吸をコントロールすることが、心理面のコントロールに最も効果的な方法の1つだと考えられています。

効果的な“深呼吸”を実施するポイントとしては、鼻からゆっくり息を吸い、口からゆっくりと吐くことを心がけてください。5秒かけて息を吸い、7秒かけて息を吐くのが目安です。

特に息を吐くことに意識を集中し、誕生日ケーキのロウソクの火を消すようなイメージで長く・細く・強く吐いてきましょう。これもトレーニングであるため、毎日の練習・日常生活の中で実践して、よりリラックスを感じやすい深呼吸を身につけていきましょう。そうすることで、ピンチやチャンスの大事な場面でも効果的な深呼吸ができるようになります。是非試してください。

【トレーナープロフィール】
鮫嶋 優樹(さめじま・ゆうき)
神奈川県出身。東海大学体育学部出身。大学卒業後大学院に進学し、本格的にメンタルトレーニングを学ぶ。国体チームのメンタルトレーニングコーチをつとめ、講習実績も多数。

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